1.後輩





「私、宍戸くんの事が、好き」

最近では聞き慣れてきたセリフに、この雰囲気
いつもと一つ違うのは、第三者がいる事。



 [後輩]



「いるんだろ。入ってもいいぞ?」

今日の女の子は、結構可愛かったなぁ、
と思いつつ第三者に入るよう促す。
少し時間が経ってから、
第三者の日吉が申し訳なさそうに入ってきた。

「盗み聞きとか、いい度胸してるよな、お前も。」
「…すみません」
「まぁーいいけど?」

思ったより沈んでいた日吉の声色に
後輩いじめはできないな、と思った。

「…ちゃんと断ったから」
「え?」
「いや、なんでもねェ」


日吉は、長太郎みたいに人懐こく無いし、無愛想だ。
日吉みたいに自分の感情を、行動に出さない人間は
恋愛感情を抱いてる人がいると、ひたすら見るんだと、思う。
日吉からくるやたら熱い視線も
喋りかけるとやたら赤くなる顔も
そう思わざるを得ないのだ。

俺は単純だから、そんな日吉を見てると日吉が愛しくなる
きっと今は相思相愛なのだろう。
だけど、もうちょっと日吉の気持ちを確かめたい。

だから、まだ俺の可愛い後輩でいろよ?









 宍戸の喋り方が分からない…


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